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千葉大学学長
(日本肥満学会理事、日本動脈硬化学会理事)
齋藤 康

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)という病気が世の中に流布されてから、それほどの時間もたっていないのに、この言葉が広く浸透しています。このようなことが起こる背景には、これを指導してきた医学会、行政、そしてそれをわからせようとしたマスコミなど多くの方々の力の結集があったからだと思います。このメタボリックシンドローム撲滅委員会も大きな貢献をしたことは間違いありません。そしてもっとも大切なことは、このような運動が一人ひとりの国民に健康を守ることへの関心を一層引き出したことは相違ありません。

 さて、これから何をすべきか。問題は何かです。それは今までの運動で積み上げた一人ひとりのメタボリックシンドロームへの関心から、この病気を予防し、治療を適切に行っていけるような人を創り、そのような社会、環境を作っていけるかどうかです。

 予防するための実践とは何か。単に病名を知り、その恐ろしさを知るだけでなく、それを予防していける人になるために 何をどのように理解し、どのような予防対策や治療を行っていける人になれるかどうかです。そのような人を作り上げるという作業が大事になってきます。

 単に病気を知り、恐ろしさを知るだけではなく、そこから確実に予防のための実践をしていくという行動を起こさなければなりません。それには、指導者は一人ひとりに現場で接点を持ち、時にはロールプレーなども加えて、現場に密着した普遍的な手法を作り上げていくことが必要だと思います。

 メタボリックシンドローム撲滅委員会は、ますます重要な任務を求められていると思います。撲滅に向けて活動が盛り上がることを念願します。

●「肥満とメタボリックシンドローム」【産経新聞】 記事へ→
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