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私は、心筋梗塞の基盤となる動脈硬化の発症・進展に関する研究をLDL(悪玉)―コレステロールとの関係で進めてきました。両者の関係が密接であり、その後の多くの大規模臨床試験の結果からLDL―コレステロールの低下が、動脈硬化性疾患ことに心筋梗塞の発症頻度を低下させ、さらに総死亡を低下させることを明らかにしてきました。 この間、我が国においても心筋梗塞とその基盤にある動脈硬化の危険因子としての総コレステロールに加えて、LDL―コレステロール,HDL(善玉)-コレステロールの認知度が徐々に浸透しています。一方、LDL―コレステロール以外の動脈硬化性疾患を惹起する概念として登場してきた「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」については、その認知度は急速な勢いで高まっています。その背景には、医学会での研究成果の蓄積、公開講座を通じた市民への啓発、行政の働きかけ、さらにメタボリックシンドローム撲滅委員会などマスコミの果たした役割は大きい。 今年は、メタボリックシンドローム撲滅委員会活動として、まず、メタボリックシンドロームの中身・その本質を国民に深く理解していただく作業が必要でしょう。次いで、我が国は、世界に類を見ない勢いで高齢化が進んでおり、その現実的な対応が急務です。いかに健やかな老後を迎えることができるのかといった視点も重要であり、それには、働き盛りの男性に多く見られるメタボリックシンドロームの予防・撲滅が中心になるでしょう。働き盛りの男性の健康管理は、その職域の産業医を中心としたメタボリックシンドローム撲滅教育と彼らの診断・食事管理・運動療法による対応が役割としてはキーを握るでしょう。 さらに、我が国は、女性の寿命が依然世界一であり、86歳を超える勢いです。女性の場合は、更年期以降がメタボリックシンドロームの頻度が高く、その対策が重要です。また、昨今のこの症状の対策としての食品・運動器具など多くの情報が飛び交っているが、その科学的意義の検証が今後必要になってくるでしょう。 ●「動脈硬化とメタボリックシンドローム」【産経新聞】 記事へ→ |
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